ほぼ本州の最果てで

本州の最果てに暮らすおじさんの生態 ド田舎でも探せばきっとなにかある…のか?

いきなり妄想 ベルセルク④ 再生の塔と断罪の塔

塔について…というより、塔にまつわるお話についてなんですが

 

およそ千年前、覇王ガイゼリックが大陸を統一的した話

人夫に重労働を科し贅の限りを尽くした

断罪の塔に幽閉された賢者は覇王ガイゼリックの罪を神に訴え続け、ついに天使を降臨させた

四人(五人?)の天使はその都を地中奥深くに沈めてしまった…

 

ネット上ではガイゼリックが暴君で、賢者が天使を呼び出し"蝕"が起こりガイゼリックの王国は滅びた…みたいな解釈が一般的のようですが、果たして本当にそうなのか

ベルセルク読者が一番気にしている謎だとは思うのですが、一度自分なりに考えた事をまとめておこうと思う

 

原作より塔についての言及部分を引用

再生の塔

シャルロット

「…遠い昔  今から千年ほど前の話です

当時のこの大陸は小さな都市国家や多くの民族・部族が飽くことなき戦乱に明け暮れる群雄割拠の時代だったそうです

うち続く戦で土地は荒れ果て食糧難に疫病などで  死者は実に全人口の三分の一に達したということです

けれどついに戦乱の時代に終止符を打つ者が現れました

覇王ガイゼリック

それが数十余におよぶ国々を尽く平定し史上唯一この大陸全土に渡る大帝国を一代でうち立てた皇帝の御名です

その御方がいずこの国出身か  いつどの様にして挙兵したのか…

彼が歴史の表舞台に出現する以前の記述はどの文献にもいっさい残されてはいません」

「皇帝にはその敵に対する情け容赦のない無慈悲な戦いぶりから  魔王  死を駆る王  などという呼び名があったそうですが、それには理由があって…

それはガイゼリック皇帝が戦いの際いつも髑髏を模した恐ろしげな兜を愛用していたからだそうです」

ジュドー

「それなら聞いたことありますよ

ドクロの王様っておとぎ話

へえ   モデルがあったんだ

お話じゃその先は確か国中から人夫をかき集め…重労働を強いて大きな都を築き上げる

そして王は贅の限りを尽くしまたまた国民に重税を科し都は酒池肉林  享楽のるつぼと化してしまう…だったっけ?」

「しかしついにドクロの王様の所業を見かねた神さまが天から5人の天使をお遣わしになり  その都を雷と大地震で地上から跡形もなく消し去ってしまった」

キャスカ

「4人じゃなかった?」

ジュドー

「そうだっけ?」

シャルロット

「…それはただのおとぎ話ではありませんわ

少なくともその都は実在したのです

その都の名は"国の中央の地"という意味で"ミッドランド"と名付けられたそうです

そして天変地異によって地中に没したその都は強い日差しにもさらされることなく当時の面影そのままに眠りつづけているのだとか……

この縦穴奥深くに」

「私も歴史の先生に教えていただいただけですので…真実かどうかはわかりません

ですが  皇帝の死と帝都の崩壊の後、大陸は徐々に現在の版図に塗り分けられる様に鳴ったそうです

皇帝は子をなさなかったので直系ではありませんが

覇王ガイゼリックの血縁を持つのは多くの国々の中でもこのミッドランド王家だけだと聞いています

それにこの縦穴に幾度か調査団が下りたのは事実ですわ

でも一人として無事に戻った者はいませんでした

再生の塔はその不浄の過去を封印するために築かれたものだそうです」

(キャスカの落とした松明の明かりに照らされる、地中に没した都の遺跡と額に烙印のあるミイラ)

断罪の塔

モズグス

「この塔は かつて覇王ガイゼリックによって幽閉された賢者が あらゆる拷問の中王の罪を訴え続け ついには神を降臨させえたという まさに霊験あらたかなる聖地

ついつい礼拝にも力がこもろうというものです」

 

考察

まず、これらの台詞を考察するときに

  • シャルロットの台詞…この世界における史実
  • ジュドーとキャスカの台詞…おとぎ話
  • モズグスの台詞…言い伝え
  • 再生の塔地下深くの遺跡とミイラ…メタ視点的事実

と、別けて考えなければならないということを挙げておきます

 

この4つの事を繋げて考えると、冒頭のような一見きれいにつながるストーリーのように見えてしまいます

しかし、上に挙げた史実とメタ視点的事実はほぼ確定事項として考えていいと思うのですが、おとぎ話と言い伝えについては事実とは違う脚色がなされていると考えた方がいいのではないかと

特にアルビオン修道院(断罪の塔)の言い伝えについては、法王庁がそれらの宗教の権威付けのために都合よく脚色した可能性は十分ありうると思います

 

ここから妄想

おとぎ話や言い伝えはゼロからの創作ではなく、一部の事実から物語として改変されたものだと思います

どこまでが事実でどこからが作り話かを考えるのが妄想の余地ある部分かな~

  • ガイゼリックは暴君ではなかったかも
  • "賢者"は存在したかも知れないが、天使降臨とは無関係?

などなど

 

ただひとつ、気になることがあるのでメモ代わりに記しておこうと思うことが

 

地下深くに存在する遺跡とミイラ…これを人為的にここまで深くに沈めるのは無理だと思うので、おとぎ話に出てくる四人(五人?)

の天使と呼ばれる大いなる存在が天変地異を起こしこれを沈めた…というのは恐らく実際にあったのではないかと考えます

 

しかしこれを"蝕"だったとするのはいささか早合点な気がしています

というのは、

そもそも"蝕"でひとつの都が地中奥深くに沈むほどの天変地異が起きるのか

というところに引っ掛かっています

 

グリフィスがゴッドハンド・フェムトへ転生した時の"蝕"では、せいぜい(というにはあまりにも凄惨な出来事ですが)そこにあった湖が食い散らかされた鷹の団団員の血で赤く染まった程度で、天変地異と言われるほどのことは起きていないからです

 

(もっというと、天変地異などはシールケが水底の貴婦人を呼び出して洪水を起こしたようなものの延長…四方の王の力の方がしっくりくるような気もします)

 

ほかのゴッドハンドの転生時にはあったことかも知れないのでまだわかりませんが、一応記録しておきます

 

 

 

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